第13節 VS Brescia~復活のカピターノ~
- ayasupo
- 2019年11月28日
- 読了時間: 9分
更新日:2019年11月29日
ASROMA 3 ー 0 BRESCIA
アレ&ロッロの帰還
この試合を語るならやはりこの点を挙げない訳にはいかない
我らがカピターノ
「アレッサンドロ・フロレンツィ」
と、未来のバンディエラ
「ロレンツォ・ペッレグリーニ」
がオリンピコに戻ってきた事だ
骨折で離脱していたロッロの不在はある意味当然であるが、ミステルの戦術的判断でベンチを温め続けていたフロレンツィの苦境は、開幕前には想像出来ない事態であった
フロレンツィに関する詳細は、先日上げたブログ記事に書き連ねているので細かい点は省くが、怪我人が続出する環境下でも出場機会が無かったという事実は重く、フロレンツィの今冬の移籍に関する飛ばしネタは数多く報じられていた
そんな中でも腐らなかったフロレンツィは、代表試合で良いパフォーマンスを披露し、試合後のコメントでチーム愛とミステルに認めてもらえるように挑戦を続ける事を表明
そして迎えた代表ウィーク明けのブレシア戦、ロマニスタはアームバンドを付けてピッチに立ちチームの為に走り続ける背番号24の姿をオリンピコに観た…
スターティングメンバー紹介
ASROMA 4-1-4-1
パウ・ロペス
アレッサンドロ・フロレンツィ(C)
ジャンルカ・マンチーニ
クリス・スモーリング
アレクサンデル・コラロフ
アマドゥ・ディアワラ
ジョルダン・ベレトゥ
ロレンツォ・ペッレグリーニ
ニコロ・ザニオーロ
ジャスティン・クライファート
エディン・ジェコ
得点経過
1点目
クリス・スモーリング (49分)
(CK、ロレンツォ・ペッレグリーニ ⇒)
2点目
ジャンルカ・マンチーニ (57分)
(クリス・スモーリング ⇒)
3点目
エディン・ジェコ (66分)
(クリス・スモーリング ⇒)
私的採点表 *及第点評価:6.0
パウ・ロペス:7.0
今回も安定の出来、飛び出しクリアに横っ飛びワンハンドセーブと鉄壁っぷりをまざまざと見せつけた
特にセーブ能力の高さは驚異的、コース絞っとけば全部止めるんじゃない?と思える
アレッサンドロ・フロレンツィ:6.5
久々の起用に応えるべく上下動、ダイアゴナルにスプリントを繰り返し右サイドを活性化させた
守備面でも絞りやスライドをキッチリ行い、ザニ君、ディアワラ、マンチーニと、アタック&カバーの関係を構築し、積極的に潰しに行くスタンスも高評価
アシストやゴールは無かったが、惜しいアーリークロスも繰り出し、スタメンでプレイ出来ることを示してみせた
ジャンルカ・マンチーニ:7.5
本職であるCBに戻ってきたこの試合で、守備は勿論メディアーノでのプレイで身に着けた自信とパススキルを随所に披露
インターセプトから持ち上がりジェコへ見事なスルーパスを繰り出した一連のプレイは絶品
相棒の相撲さんの折り返しを技ありボレーで沈め、ローマ初ゴールも記録、正に万能選手
クリス・スモーリング:8.5
いつ採点しても褒める事しか無い
今日もデュエルはほぼ全勝、相手に前を向かせない
イキって無理なパスする事は無くセーフティなプレイを心掛け、受け直しの動きも的確
その上、先制点に2アシスト、ローマフロントが27歳以上の契約面での縛りを無視して獲りに行くのは当たり前、つうか逃がすなよ、絶対!
アレクサンダル・コラロフ:6.0
右サイドのアレ同様、今日も高い位置へのスプリントを惜しまず、惜しいプレイを連発
パルマ戦と比較しだいぶとコンディションの改善がみられた
アマドゥ・ディアワラ:6.5
プレシーズンを除けば今日が一番良いディアワラだった
序盤こそパスのズレが目に付いたが徐々に立て直し、ボール回しに積極的に関与し高いパス成功率で組み立てに寄与した
守備時のふわついたポジショニングや寄せの甘さも改善がみられて好印象、つうかマンチーニっぽいプレイをしてた印象(でもそれが出来るのは凄い事)
ジョルダン・ベレトゥ:6.5
基本左寄りでプレイするが、おそらくそれほど強い縛りは設けられてないのではと思える神出鬼没ぶり
彼はプレイエリアを制限してはいけない選手、今日もボックスtoボックスなプレイであらゆる所に顔を出しチームを救っていた
ロマニスタに愛されるタイプの選手、ミドルシュートが無い分視野の広さと抜群の展開力を備えたラジャ、それがベレトゥ
ロレンツォ・ペッレグリーニ:7.0
復活のロッロ、復帰初戦という事を考えれば上出来の内容
立ち上がりこそパスや周囲との意思疎通にズレを感じ、CKも荒い精度であったが、時間の経過と共に改善していった
実際、後半に2本のCKで得点を演出、頼れる男が帰ってきた
ニコロ・ザニオーロ:6.5
代表での活躍そのままに好調を維持
VARで取り消された幻のゴールを含め右サイドで躍動、守備時も深い位置までスプリントで戻りタフネスぶりを見せつけた
ロッロとの連携でもう少し中を意識して暴れてくれるとより怖さが増すはず
ジャスティン・クライファート:6.0
今日は中央よりは左サイドよりで主にプレイ
見事なアーリークロスでマンチーニの得点の起点に
彼の弱点は逆足精度の低さ、クロスを上げる場面も少なくないので更に精進して欲しい
エディン・ジェコ:7.0
ミステルが予言していた「ジェコは今夜ゴールを決める」を現実のものとしたエース
その予言には根拠があったんじゃないかと思ったのが、今回この記事書きたいと思った理由でして(笑)
なので、自分もここで予言しよう「ジェコはここから開幕当初のようにゴールを重ねていく」と(←無責任
ジェンキズ・ウンデル:6.0
彼らしいカットインからのシュートはドキッとしたが、全体的に仕掛けた数が物足りなかった
先日、ミステルが会見で「ウンデルはもっとリーグに馴染まんとね」的な事言うてたので、ミステル的には物足りなく映っていてそれもベンチスタートが多い理由かも?
でも、後半彼が出て来るのは相手にとって嫌な事は間違いない、是非もっと自分で仕掛けていって欲しい
ダヴィデ・サントン:SV
守備固めは3t!
ディエゴ・ペロッティ:SV
元気が無い、ちょっと気掛かり・・
ミステル
パウロ・フォンセカ:7.0
リーグ再開初戦、最下位相手にしっかりと勝ち点3を奪取
更にマンチーニをCBに戻しディアワラ、右SBにフロ、怪我明けのロッロを先発にと色々と狙いをもって臨んだマッチで、一定以上の成果を得られたのではないかと個人的にはみているが、ミステル的には果たしてどうたったのか?
佳境に入ったEL、完成度の高い強敵インテルとのアウェイ戦に向け、ミステルの選択・采配に注目
…ということで、全体的に甘めな採点となりましたが、結果が結果だし良い出来事も多かったので大目に見てください
さて、選手採点はここまでとし、ここからは今回ピックアップして話したいと前述した
「ジェコが久々にゴール出来たのは何故か?」
について語ってみようと思います
(注:私的な分析ですのであしからず)
まぁ言うてゴール自体はセットプレーからのモノでしたが、それ以外にも相手GKに阻まれたもののジェコによる決定機と呼べるシーンの数は、ここ数試合と比べると大幅に増えたのではないかと思います
おそらくこうなる事をある程度予見して、ミステルは会見でゴール予告をされたんじゃないかなと
ではゴール出来なかったここ数試合とブレシア戦、いったい何が違かったのかというと、それはジェコのプレイエリアの変化
開幕から怪我人が続出した辺りまでは、ジェコはストライカーとして常に高い位置をキープし、ある程度ハイプレスはするものの深い位置までは当然下がりませんし、周囲との連携は有りますが多くは敵ペナルティエリア近辺に限ったケースでした
しかし、ロッロやクリスタンテが怪我で離脱した後の数試合、今まで通り前で待っていても自分にまで良い形でボールが届く機会が一気に激減してしまいます
それを受けたミステルからの指示か、ジェコの個人戦術レベルでの判断かは分かりませんが、その後の試合以降ジェコは明確にプレイエリアを下げ、積極的に中盤まで降りて楔となり攻撃の基準点役を担う事になります
守備時でも要所のハイプレスは勿論、時にはセンターラインよりも低い位置まで相手ボールホルダーに付いていき泥臭い守備も厭わなかった
怪我人の影響でチームとしての形が定まらず、今までのやり方ではボールを前に運ぶ事が難しい、そんな状況下でカピターノのアームバンドを腕にまとったジェコは率先してフォアザチームの精神でリンクマンの役目を買って出たのではないかと思われます
(というか、他にこの役目をこなせる程、器用な選手はいなかった)
そんなナイスガイなジェコでしたが、このブレシア戦では明らかに最前列で張り、常にゴールを狙う位置取り・姿勢が色濃く出てたように見受けられました
そしてその変化を引き出した一番の要因は、ロッロことロレンツォ・ペッレグリーニの復帰ではないかと自分は分析します
ジェコが行っていたタスク(敵陣深くでのボールホルダーへのハイプレス・敵の2ライン間でボールを引き受ける役割・サイド攻撃の補助)を同等以上のレベルでこなせるロッロの復帰により、ゴールにある程度集中する事が出来る環境がジェコに戻ってきたという訳です
更にフロレンツィの起用により彼が右サイドでロッロやザニオーロと連携し、深い位置からのクロスや早目のアーリークロスがジェコに届く構図も出来あがった影響もあると思います
つまり
「ここ最近ゴール出来てなかったのは、チーム事情で役割が増えゴールする事に集中できなかったし、プレイエリア自体が低くなっていたことが原因なんだから、それが元に戻るならそりゃまたゴール決めるでしょ、エディンなら」
と、ミステルは考えてて、それで会見であんな予言をしたんじゃないかなと(笑)
更に補足すると正直ブレシアの守備組織に厳しさは無く、基本後方にリトリートで高い位置でのプレスは少なく、中盤でのプレスも連動性に欠けていてばらつきがあり、中央深い位置に人を集めて跳ね返し、そのままカウンターかセットプレイでという狙いぐらいしか感じられない出来に自分は見えてしまっていて、過去の試合内容を分析したミステルがこれならチャンスシーンも多くなるんじゃないかなという目論見もあったんじゃないかなとも思います
まぁ裏を返して厳しい見方をすれば、フロやディアワラ、ロッロの復活も、相手に救われた感は幾らかはあったと言えますし、今後より強いチームと対峙した時に(特に前から分厚いプレッシャーを掛けてくるチーム)同様に振舞えるかどうかは、今後の見どころになると思います
更に攻撃面でいえば、ザニ君とジャスティンをハーフスペースまで絞ってプレイさせているのだから、中央での崩しのパターンを構築し、狙っていかないと意味が無い
ブレシア戦前半のようにサイド一辺倒では崩せず取りこぼす試合が多く出てくる恐れがある、ミスを恐れずトライして形にしていって欲しい
以上、対ブレシア戦について私的評価と私的見解を述べさせていただきました
次はELグループリーグの大一番、アウェイでのバシャクシェヒル戦
怪我人が次々戻って来るローマがいったいどういう形になっていくのか、楽しみにみていこうと思います♪
最後まで読んで頂きありがとうございます(*´∀`*)
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